海外FX業者のAXIORYには、「スタンダード口座」「ナノスプレッド口座」「テラ口座」「アルファ口座」の4種類の口座タイプが用意されています。
以前はスタンダード口座とナノスプレッド口座の2つだけでしたが、2021年に拡充が図られ、今では4種類にまで増えました。選択肢が広がったのは嬉しいものの、違いがわかりづらくなっているので、この記事では、AXIORYが提供する各口座タイプの特徴とそれぞれの違いについて分かりやすく解説します。
公式サイト:AXIORY:世界最狭水準のスプレッドでFXトレードを体験
AXIORYの口座タイプの違いは主に5つ
AXIORYの口座タイプにはそれぞれ特色があり、いきなりその全体像を捉えるのは難しいですが、実のところ主な違いはたったの5つに絞ることができます。
①スプレッド、②手数料の有無、③取引プラットフォーム、④取引できる銘柄、⑤レバレッジの5点を比べれば、各口座の特徴を理解することができるでしょう。
スタンダード | ナノスプレッド | テラ | アルファ | |
---|---|---|---|---|
スプレッド | 標準的 | 狭い | 狭い | 標準的 |
手数料 | なし | あり | あり | あり |
プラットフォーム | MT4 cTrader | MT4 cTrader | MT5 | MT5 |
銘柄 | FX通貨ペア 貴金属CFD エネルギーCFD 株式指数CFD 個別株CFD | FX通貨ペア 貴金属CFD エネルギーCFD 株式指数CFD 個別株CFD | FX通貨ペア 貴金属CFD エネルギーCFD 株式指数CFD 個別株CFD | |
レバレッジ | 最大400倍 | 最大400倍 | 最大400倍 | 1倍(現物取引) |
AXIORYの各口座タイプの特徴
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---|---|---|---|---|
取引方式 | STP方式 | ECN方式 | ECN方式 | – |
口座の基本通貨 | JPY USD EUR | JPY USD EUR | JPY USD EUR | JPY USD EUR |
レバレッジ | 最大400倍 | 最大400倍 | 最大400倍 | 現物取引(1倍) |
ロスカット水準 | 20% | 20% | 20% | – |
1lotの価値 | 10万通貨 | 10万通貨 | 10万通貨 | 1株 |
最小ロット | 0.01 (1,000通貨) | 0.01 (1,000通貨) | 0.01 (1,000通貨) | 1株 |
最大ロット | 1,000.00 (1億通貨) | 1,000.00 (1億通貨) | 1,000.00 (1億通貨) | 10万株 |
スプレッド | 狭い | 極めて狭い | 極めて狭い | – |
取引手数料 | – | 往復$6 / 1lot | 往復$6 / 1lot | あり |
取引ツール | MT4 cTrader | MT4 cTrader | MT5 | MT5 |
FX通貨ペア | 61種類 | 61種類 | 61種類 | – |
株式指数 | 10種類 | 10種類 | 10種類 | – |
個別株 | 82種類 (MT4口座のみ) | 82種類 (MT4口座のみ) | – | 124種類 |
ETF | – | – | – | 70種類 |
原油 | 5種類 | 5種類 | 5種類 | – |
最低入金額 | $200 | $200 | $200 | $200 |
ボーナス | – | – | – | – |
最適な用途 | デイトレード | デイトレード スキャルピング | デイトレード スキャルピング | 株式トレード |
取引方式 | STP方式 |
口座の基本通貨 | JPY, USD, EUR |
レバレッジ | 最大400倍 |
ロスカット水準 | 20% |
1lotの価値 | 10万通貨 |
最小ロット | 0.01 (1,000通貨) |
最大ロット | 1,000.00 (1億通貨) |
スプレッド | 狭い |
取引手数料 | – |
取引ツール | MT4 cTrader |
取り扱い銘柄 | FX通貨ペア:61種類 貴金属CFD:4種類 原油CFD:5種類 株式指数CFD:10種類 個別株CFD:82種類(MT4口座のみ) |
最低入金額 | $200 |
ボーナス | – |
最適な用途 | デイトレード |
スタンダード口座の特徴

「スタンダード口座」は、スプレッドがそこまで狭くないものの、他の口座で発生する「取引手数料」が徴収されません。また、AXIORYの口座タイプとしては唯一「STP方式」という取引方式を採用しているのが特徴です。
スプレッドはそこまで狭くないが取引手数料はかからない
AXIORYは他の海外FX業者よりも比較的狭いスプレッドを提供していますが、スタンダード口座のスプレッドはそこまで狭くありません。
USDJPY(ドル円)やEURUSD(ユーロドル)で1.3pips、GBPUSD(ポンドドル)で1.6pipsほど。XMTradingやFXGTに比べれば確かに狭いものの、iFOREXやGEMFOREXのロースプレッド口座には負けています。
しかし、他の口座で発生する「取引手数料」がかかりません。スプレッドだけが取引コストとなるため、コストの把握が簡単になるというメリットがあります。
取引方式はSTP方式を採用
スタンダード口座の取引方式は、NDD(ノンディーリングデスク)方式という括りの中の「STP方式」を採用しています。他の3つの口座タイプでは「ECN方式」を採用していますが、スタンダード口座のみがSTP方式です。
ECN方式とSTP方式は、どちらもディーラーが介在しない完全自動のシステム=NDD方式ですが、注文のさばき方に違いがあります。
ECN方式は、注文をそのまま電子取引所へ流し、トレーダー同士の注文を直接マッチングさせることで約定する仕組みとなっています。USDJPYやEURUSDような流動性の高い通貨ペアは約定スピードが速く、しかもどの取引方式よりも群を抜いて透明性が高いため、プロのトレーダーはECNを好む傾向があるようです。
それに対しSTP方式は、FX業者側が複数のリクイディティプロバイダー(金融機関)から複数のレートを持ってきて、そのなかからトレーダーにとって最も条件の良いレートで約定させるという処理を行っています。そこへ、業者の利益となるスプレッドを上乗せしてレートを提供しているので、ECNが“生のレート”だとしたら、STPは“加工済みのレート”ということになります。
取引手数料が発生しないのはSTP方式のメリットともいえますが、FX業者によってレートが加工されていることを考えると、透明性が損なわれていることも事実です。
MT4とcTraderに対応
スタンダード口座で使える取引プラットフォームは、「MT4」か「cTrader」の2択です。「MT5」は使えません。
スタンダード口座を使うべき人
スタンダード口座を使うメリットは、取引コストを把握しやすいことでしょう。
他の口座では、スプレッドとは別に取引手数料が発生するため、実質的なコストを計算するためにはその両方を合算しなくてはいけません。スタンダード口座ではスプレッドがそのまま取引コストとなるため、コストの把握が楽です。
しかしながら、スタンダード口座のスプレッドと、ナノスプレッド口座やテラ口座の実質スプレッド(スプレッド+手数料)を比べると、どの銘柄においてもスタンダード口座のスプレッドは割高となります。取引コストの観点から見るとメリットはゼロです。
スプレッド以外を比べても、他の口座に勝る要素は全くないので、あえてスタンダード口座を選ぶ意義は薄いといえるでしょう。
ナノスプレッド口座の特徴

「ナノスプレッド口座」は、スタンダード口座よりもスプレッドが抑えられていて、スキャルピング等に最適な口座です。ただし、スプレッドとは別に取引手数料が発生します。
取引方式はECN方式を採用しています。
スプレッドが狭いかわりに取引手数料が発生
ナノスプレッド口座のスプレッドはとても狭く、USDJPY(ドル円)で0.2pips、EURUSD(ユーロドル)で0.3pips、GBPUSD(ポンドドル)で0.6pipsほど。
スプレッドとは別に、1lot(10万通貨)あたり$6の取引手数料が発生しますが、値幅に換算すると0.6pipsほどなので、スプレッドと手数料を加味してもスタンダード口座より取引コストを抑えられます。
銘柄 | スタンダード口座 | ナノスプレッド口座 |
---|---|---|
EURUSD | 平均1.3pips | 平均0.3pips / 実質0.9pips |
USDJPY | 平均1.3pips | 平均0.2pips / 実質0.8pips |
GBPUSD | 平均1.6pips | 平均0.6pips / 実質1.2pips |
USDCAD | 平均1.9pips | 平均0.6pips / 実質1.2pips |
USDCHF | 平均1.8pips | 平均0.6pips / 実質1.2pips |
AUDUSD | 平均1.7pips | 平均0.5pips / 実質1.1pips |
取引コストを抑えられるだけでなく、節税の観点から見てもナノスプレッドは優秀です。
スプレッドを経費にすることはできませんが、取引手数料は「支払手数料」等の科目で経費計上ができ、手数料の占める割合が大きいナノスプレッド口座では、節税効果が高くなります。
スタンダード口座よりもコストを抑えつつ、手数料を経費計上して節税できるのは、ナノスプレッド口座ならではの魅力といえるでしょう。
MT4とcTraderに対応
対応している取引プラットフォームはスタンダード口座と同じで、「MT4」と「cTrader」から選べます。「MT5」は使えません。
ナノスプレッド口座を使うべき人
ナノスプレッド口座は、デイトレードからスキャルピングまであらゆる用途に最適な口座タイプです。
スタンダード口座よりもスプレッドが狭く、別途で取られる取引手数料を加味してもスタンダード口座よりも安上がり。しかも、手数料を経費計上することで節税効果も得られるので、むしろデメリットがありません。
テラ口座の特徴

「テラ口座」は、2021年5月に新しく登場した口座タイプで、AXIORYとしては初となるMT5対応口座です。今まではMT4とcTraderしか提供していなかったAXIORYですが、これを皮切りにMT5も選べるようになりました。
MT5に特化した口座
テラ口座は、MT4よりも新しい「MT5」というプラットフォームに対応しています。AXIORYでFXやCFDをMT5で取引できるのは、このテラ口座のみです。
MT5は、MT4をベースに様々な改善を施し、動作の快適性が増したとともに、使い勝手も格段に良くなっています。特に、チャート周りの機能が増えたほか、銘柄の検索等もしやすくなっているため、裁量トレードをするならMT4よりもMT5を選ぶべきでしょう。
スプレッドや手数料等はナノ口座同様
スプレッドや手数料、レバレッジ、取引方式などは、従来のナノスプレッド口座と全く変わっていません。
ナノスプレッド口座のスペックをそのままにして、MT5に対応させたのがテラ口座です。
テラ口座を使うべき人
テラ口座の特徴といえば、MT5に対応したことくらいです。AXIORYでMT5を使いたい人は必然的にテラ口座を選ぶことになります。
今までAXIORYのMT4で裁量トレードをしていた人は、これを機にMT5に乗り換えて、より快適なトレード環境を体験してみてはいかがでしょう。
アルファ口座の特徴

「アルファ口座」は、2021年6月に新しく登場した口座タイプで、株式・ETFの現物取引に特化した口座となっています。 テラ口座に引き続き、取引プラットフォームとしてMT5を採用しています。
MT5を使って株式・ETFの現物取引ができる
アルファ口座では、米国と欧州の個別株やETF(上場投資信託)を、MT5で取引することができます。2021年6月12日現在は、124種類の個別株と70種類のETFがラインナップされています。
残念ながら日本株には対応していません。しかし、iFOREXやeasyMarketsでは日本株も取り扱っているので、今後に期待したいところ。
他の口座では最大400倍のレバレッジを効かせてトレードできますが、アルファ口座は現物取引です。
FXや各種CFDは一切取引できない
アルファ口座は株式やETF専門の口座となっているため、他の口座で取り扱っているFXやCFDは一切取引できません。
アルファ口座を使うべき人
アルファ口座は、MT5上で株式やETFを取引できるので、これまでFXトレードしか経験のない方でも気軽に株式・ETFに手を出すことができるでしょう。
本格的に株式トレードをするなら、証券口座を開くのがベストですが、FXのついでにトレードするくらいならAXIORYのアルファ口座がちょうどよいかと思います。AXIORYの口座を既に持っている方なら、追加口座として簡単に開設できるので、証券口座を作るよりも手軽に使い始められます。
AXIORYの取引プラットフォームは3種類
口座タイプの違いと一緒に理解しておきたいのが、取引プラットフォームの違いです。AXIORYでは、「MT4」「MT5」「cTrader」の計3種類のプラットフォームを提供していて、口座タイプごとに選べるプラットフォームが決まっています。
組み合わせは全部で6パターン。
口座タイプ | MT4 | MT5 | cTrader |
---|---|---|---|
スタンダード | – | ||
ナノスプレッド | – | ||
テラ | – | – | |
アルファ | – | – |
MT4 (MetaTrader 4)の特徴

MT4 (MetaTrader 4)は2003年にリリースされたプラットフォームで、ほぼすべての海外FX業者で採用されているほか、日本国内でも取り入れている業者があり、FX界のスタンダードといっても良いでしょう。
操作性や機能性の面で古臭さを感じてしまいますが、今でも多くのFXトレーダーが愛用しています。
MT4は裁量トレードはもちろんのこと、自動売買の分野で広く浸透しています。また、MQL5.comが提供するシグナルトレードにも対応していて、新しいバージョンのMT5よりも選べるシグナルの種類が多いです。
ただ、MT4は最近のパソコンに最適化されておらず、せっかくハイスペックなパソコンを用意していもそのパワーをほとんど発揮できません。全体的に動作速度がモッタリしています。

自動売買するなら「MT4」一択です!
MT5 (MetaTrader 5)の特徴


MT5 (MetaTrader 5)は、MT4をベースに様々な改善を施した新バージョンで、2011年にリリースされました。
マルチスレッド処理に対応したことで、最近のパソコンではMT4よりも格段にスピーディーに動作するようになり、インジケータや自動売買(EA)の処理速度も上がっています。
また、時間足がMT4の9種類から21種類に増えたほか、描画ツールや標準のインジケータも増えているので、チャート分析もはかどるようになりました。
その他、気配値ウィンドウが見やすくなり、銘柄の検索機能が導入されたり、カスタムインジケータのフォルダ分けができるようになったりと、MT4には無かった便利機能がたくさん盛り込まれています。
しかしながら、自動売買ではMT4には敵いません。MT4で採用されていたプログラミング言語「MQL4」がMT5だと使えないため、プログラマーの移行が進まず、結果としていまだにMQL4を使った開発が続いています。



MT4の操作感のまま、より快適な裁量トレードをしたいなら「MT5」がおすすめです!
cTraderの特徴


cTraderは、Spotware Systemsという会社が開発しているプラットフォームで、一部では「MetaTraderを超えるかもしれない!」と注目されています。
cTraderはもともとECN方式に特化して作られたプラットフォームなので、MT4よりも約定スピードが速く、シビアなタイミングが求められるスキャルピングに適しています。また、MT4にはない取引板が備わっており、どの価格帯にどれほどの売買注文が出ているかを確認できます。
機能面でもMetaTraderとは比べ物にならないほど優秀です。注文前に損益の予定を確認できたり、複数ポジションの同時決済や分割決済もできます。また、表示時間を日本時間(UTC+9)に切り替えることができ、これもMetaTraderにはない機能です。
スキャルピングやデイトレードにおいては、この上なく素晴らしい環境といえるでしょう。
しかしながら、自動売買やシステムトレードにおいては、MT4はおろかMT5の足元にも及びません。MetaTraderのEAに相当するものとして「cAlgo」という自動売買機能が導入されていますが、ネット上の情報量が少なく、専門的な知識を持ち合わせていなければ扱うことは難しいでしょう。
また、MetaTraderに比べると有志の開発者が少ないため、カスタムインジケータも決して多くはありません。



スキャルピングやデイトレードなら「cTrader」は最高ですが、自動売買には不向きです
複数口座で口座タイプとプラットフォームを使い分けられる
AXIORYは同一名義で最大10個まで取引口座を持つことができます。
そして、口座ごとに口座タイプとプラットフォームを決められるので、トレードスタイルや用途に合わせて使い分けてみてはいかがでしょう。
MyAxiory(マイページ)へログインして、【口座を開設する】ボタンから簡単に追加口座を作ることができます。最初に作った口座で本人確認を済ませていれば、書類を提出することなく追加口座を作れるので、手続きはものの数分で完了します。
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