2020年12月に誕生したばかりの新興海外FX業者「WL」(ワンダーランド証券)を総合的な視点でレビューします。
安全性や信頼性、口座スペック、使いやすさなどを、ネット上の評判などを交えながら詳しくまとめました。これからWLで取引したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
結論からまとめると、WLはボーナスありきで使うくらいがちょいど良い業者であり、高額入金して本格的に使い込むのはおすすめできません。
WLはどの金融ライセンスも取得しておらず、運営実績もゼロに近いことから、信頼性は皆無といって良いでしょう。また、最近は高額出金が拒否されるといった報告も相次いでいるため、大きく稼いだときに出金を渋られる可能性が高いです。
ただ、口座開設ボーナスとして5,000円を提供しており、100%+30%の入金ボーナスもあるので、ボーナスありきで口座開設してみる価値はあります。幸いにも最大レバレッジは999倍と非常に高く、少ない資金からでも大きな利益を狙えるので、一攫千金を狙ったギャンブルトレードとの相性は良さそうです。
公式サイト:WL
WLの良い評判・メリット
最大レバレッジ999倍
WLでは最大999倍というハイレバレッジで取引できます。
ただし、口座の有効証拠金が$25,000(約250万円)を超えると、最大200倍へ制限されてしまうので、多額をハイレバで運用するには不向きな業者です。
追証を心配せずハイレバ取引できる
WLには「ゼロカットシステム」がすべての口座に対し導入されているため、万が一にも口座残高がマイナスになってしまっても、そのマイナス分をWL側が補填してゼロに戻してくれます。
ハイレバレッジで取引を行っている際に、相場の急変動に巻き込まれて強制ロスカットが効かなかった場合、口座残高を超えるマイナスが発生してしまう可能性があります。しかし、口座残高がマイナスになってしまっても、WLがマイナス分を補填してゼロに戻してくれます。
ゼロカットのあるWLで取引していれば、たとえハイレバトレードに失敗して口座残高を超えるほどの大損をしてしまっても、その時に失うのは口座のお金だけ。どれほどマイナス残高が膨らんでしまっても、マイナス分は必ずゼロカットされるので追証が請求される心配がありません。
口座開設ボーナスと入金ボーナスあり
WLでは現在、口座開設ボーナス(ノーデポジットボーナス)と入金ボーナスを実施しています。
いずれのボーナスもクッション機能付きなので、もし残高が無くなってしまったとしても、ボーナスが残っていれば取引を続けられます。また、ボーナスをそのまま出金することはできませんが、得た利益分については無条件で出金が可能です。
5,000円の口座開設ボーナス
WLで新規口座開設を行ったトレーダー全員に対して、5,000円分の取引用ボーナスがプレゼントされます。
5,000円をそのまま出金することはできないものの、得た利益分については出金が可能で、種銭無しでトレードを始めることができます。
100%+30%入金ボーナス
口座へ資金を入金すると、累計入金額が$1,000(約10万円)に達するまで、入金するたびに入金額の100%(入金額と同額)のボーナスが貰えます。
5万円を入金すると、同額の5万円のボーナスが付与されるため、5万円の入金で10万円の証拠金が手に入るということです。
100%ボーナスを受け取り終えたら、続いて30%ボーナスの受け取り対象となり、累計入金額が$20,000(約200万円)に達するまでボーナスを受け取ることができます。
入金額 | 100%ボーナス | 30%ボーナス | 合計 |
---|---|---|---|
$500 | $500 | – | $1,000 |
$1,000 | $1,000 | – | $2,000 |
$2,000 | $1,000 | $300 | $3,300 |
$5,000 | $1,000 | $1,200 | $7,200 |
$10,000 | $1,000 | $2,700 | $13,700 |
$20,000 | $1,000 | $5,700 | $36,700 |
WLの悪い評判・デメリット
金融ライセンスを取得しておらず、運営実態が不明
海外FX業者の信頼性を測るうえで、欠かせない要素の一つが金融ライセンスの有無。どの国で金融ライセンスを取得しているかによって、その業者の信頼性が大きく左右されるとともに、業者選びの際の指針にもなります。
WLは、今のところどの国でも金融ライセンスを取得していないため、信頼性はゼロに等しいと言っても過言ではないでしょう。会社の登記住所はXMTrading等と同じセーシェルになっていますが、セーシェル金融庁のライセンスを持っているわけではありません。
また、法人番号や電話番号、運営者情報も一切公表されていないことから、運営実態も不明です。
信託保全がない
FX業者の安全性をはかるうえで絶対に見逃してはいけないのが、資金の保全方法。トレーダーから預かったお金を信託銀行へ預け、万が一業者が倒産しても100%返金される「信託保全」があるか否かで、その業者に対する評価は大きく変わってきます。
WLでは、トレーダーの資金と運営資金を分けて管理する「分別管理」を行っているようですが、分別管理先の銀行は一切公表されていません。
万が一WLが経営難に陥ったとき、我々トレーダーの資金が勝手に流用される危険性があるので、最悪失っても支障のない額を入金しましょう。
出金拒否・遅延が多発している
2021年春頃から、WLで出金拒否されたという報告や、出金が何ヶ月も待たされるといった報告が多く寄せられるようになり、トレーダーからの不信感が募っています。
「禁止取引を確認したため」という曖昧な理由を挙げて出金拒否されるケースが多く、利益分を全額没収されたトレーダーも相次いでいます。
ただ、数十万円程度の少額であればスムーズに出金できたという報告もあるため、数百万・数千万の大口トレーダーが狙われている可能性が高いでしょう。ボーナスありきで少額入金する程度なら良いかもしれませんが、多額を預けるのは絶対におすすめしません。
通貨ペアがかなり少ない
WLの通貨ペアはかなり少なく、FX通貨ペアたったの25種類、CFDはXAUUSD(金)とXAGUSD(銀)の2種類しかありません。
他の海外FX業者と見ると、50種類〜100種類ほど通貨ペアを取り揃えているので、さすがにラインナップ拡充を考えるべきでしょう。
DD方式(相対取引)で透明性が低い
WLでは取引方式としてDD方式(相対取引)を採用しているため、トレーダーと業者の利益相反が起こってしまいます。
DD方式とは、FX業者が顧客の注文を一旦呑んで処理する注文方式です。基本的に顧客を負けさせることで利益を上げているため、不正なレート操作や約定拒否を行い、わざと顧客を負けさせて利益を上げている業者も珍しくありません。
スプレッド狭くなりやすいというメリットがある一方で、取引の透明性は決して高いとはいえないため、透明性を追求する方ならWLは避けたほうが良いでしょう。
DD方式の対となるのがNDD(ノン・ディーリング・デスク)方式。NDD方式とは、ディーリングデスク(ディーラー)を通さない取引方式のことで、トレーダーの注文は業者のサーバー内で自動的に処理されます。
NDDはディーラーの裁量が介在しないため、トレーダーにとって不利なレートで約定したり、業者によるストップ刈りが行われる心配が少なく、透明性と公平性が高い取引方式といえるでしょう。
残高が$25,000を超えると最大200倍レバレッジに制限される
WLは最大999倍のハイレバレッジで取引可能ですが、口座の残高が$25,000(約250万円)を超えると、最大レバレッジが200倍へ引き下がります。
200倍でも、国内FXの25倍に比べるとかなりハイレバですが、ロスカットぎりぎりのギャンブルトレードはできなくなるので注意しましょう。
WLの口座スペック
取引方式 | DD方式 |
口座の基本通貨 | JPY, USD |
1lotの価値 | 100,000通貨 |
最小ロット | 0.01 (1,000通貨) |
最大ロット | 50.00 (500万通貨) |
スプレッド | 標準的 |
取引手数料 | – |
ロスカットレベル | 証拠金維持率30% |
取引ツール | MetaTrader 4 |
FX通貨ペア | 25種類 |
貴金属 | 2種類 |
最低入金額 | – |
ボーナス | あり |
WLの取り扱い銘柄
- メジャー通貨ペア (7種類)
-
AUDUSD, EURUSD, GBPUSD, NZDUSD, USDCAD, USDCHF, USDJPY
- クロス円通貨ペア (6種類)
-
AUDJPY, CADJPY, CHFJPY, EURJPY, GBPJPY, NZDJPY
- マイナー通貨ペア (12種類)
-
AUDCAD, AUDNZD, EURAUD, EURCAD, EURCHF, EURGBP, EURNZD, GBPAUD, GBPCAD, GBPCHF, GBPNZD, NZDCAD
WLのスプレッド・スワップ
通貨ペア | スプレッド | スワップ 買/売 |
---|---|---|
EURUSD | 1.3pips | -4.80 / -1.10 |
USDJPY | 1.4pips | -1.35 / -4.55 |
GBPUSD | 1.6pips | -3.81 / -3.41 |
USDCAD | 1.7pips | -3.41 / -4.31 |
USDCHF | 1.4pips | -0.35 / -5.01 |
AUDUSD | 1.4pips | -1.88 / -1.58 |
NZDUSD | 1.7pips | -1.64 / -1.64 |
EURJPY | 1.4pips | -5.82 / -0.52 |
GBPJPY | 2.2pips | -0.08 / -7.38 |
AUDJPY | 1.5pips | -2.10 / -3.50 |
WLの入金・出金方法
WLの入金方法および出金方法は、Eウォレットサービスの「bitwallet」と海外銀行送金の2択のみです。
海外FX業者で最もポピュラーなクレジットカードでの入金には対応しておらず、国内銀行送金にも対応していません。
ただ、bitwalletを経由することで、国内銀行送金やカードを使ってbitwalletへ入金して、その資金をWLへ入金することができます。bitwalletを介することでWLで対応していない方法でも入金できるようになるので、WLを使うならbitwalletは必須といえそうです。
気になる手数料については、1万円以上の入金なら無料、1万円未満の入金には500円の手数料がかかります。
出金手数料は一律2%が差し引かれます。例えば10万円の出金だと2,000円、100万円の出金だと2万円も取られてしまうため、かなり割高な設定といえるでしょう。(他の海外FX業者では入出金ともに手数料無料が主流。)
WLの口座開設〜取引開始までの流れ
WLの口座開設と取引開始までの具体的な流れは、次のとおり。
お手持ちのパソコンやスマホからWLの口座開設ページへアクセスし、新規アカウント登録を行いましょう。名前とメールアドレスを入力して、パスワードを設定します。
なお、ここで設定するパスワードは、マイページとMT4どちらのログインにも使うものなので、大切に保管しておきましょう。
認証のためのメールが届くので、メール内に記載されているURLをクリックしてメールアドレスの認証を行いましょう。
STEP 1の口座開設フォームを入力するだけで、MetaTrader 4(MT4)の口座ID・パスワード・サーバー名がメールで送られてきます。
パソコンやスマホへMT4をインストールして、メールに記載されている情報をもとに口座へログインしましょう。
STEP 3までの登録作業を済ませるだけですぐに取引を始められますが、利益を出金するためには、出金情報の登録と必要書類の提出(アップロード)が必要です。
WLで必要となる書類は、身分証明書と現住所確認書類の2種類。
- 身分証明書:運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど顔写真付きの証明書
- 現住所確認書類:公共料金の請求書・支払い用紙、健康保険証、住民票、納税証明書など
WLを使うべき人とは
この記事ではWLのレビューやメリット・デメリットを詳しくチェックしてきました。最後に、記事の内容を振り返ります。
WLは、口座開設するだけで5,000円のボーナスが貰えて、入金せずにボーナスだけで取引を始められます。レバレッジが最大999倍と非常に高いため、トレードの腕前次第では5,000円ボーナスだけでも大きな利益を狙えるでしょう。
また、100%+30%の入金ボーナスもあるので、入金するとボーナスが加算されてより多くの証拠金を手にできます。
ただし、ボーナスをたくさん受け取るために高額入金することはおすすめできません。WLはライセンスを持たない無認可業者であり、出金拒否の報告もあがってきているので、ある日いきなり資金を持ち逃げされる危険性すらあります。
あくまでもボーナスありきで口座開設して、ハイレバギャンブルトレードを楽しむ程度が良いでしょう。
WLを使うべき人の特徴をまとめると次のとおり。
- 口座開設ボーナス5,000円を貰って入金せずにトレードしたい人
- 入金ボーナスを貰ってお得に入金したい人
- 最大999倍のハイレバで一攫千金を狙う人
逆に、WLを使わないほうが良い人の特徴をまとめると次のとおり。
- 信託保全のある環境下で多額の運用をしたい人
- 十分に情報が揃った有名業者で取引したい人
- FXのみならずCFD商品も幅広くトレードしたい人
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