海外FX業者のThreeTraderでは、「Pureスプレッド口座」と「Rawゼロ口座」の2種類の口座タイプが用意されています。
この記事では、Pureスプレッド口座とRawゼロ口座の違いや、どちらを選べば良いのかについて解説します。
公式サイト:ホーム | ThreeTrader Japan
ThreeTraderの口座タイプ
ThreeTraderの口座タイプ「Pureスプレッド口座」と「Rawゼロ口座」の特徴について、簡単にまとめました。
Pureスプレッド | Rawゼロ | |
---|---|---|
取引方式 | STP方式 | ECN方式 |
口座の基本通貨 | JPY, USD | JPY, USD |
レバレッジ | 最大500倍 | 最大500倍 |
1lotの価値 | 100,000通貨 | 100,000通貨 |
最小ロット | 0.01 (1,000通貨) | 0.01 (1,000通貨) |
最大ロット | 80.00 (800万通貨) | 80.00 (800万通貨) |
スプレッド | 狭い | 極めて狭い |
取引手数料 | – | 往復$4 |
取引ツール | MetaTrader 4 | MetaTrader 4 |
FX通貨ペア | 60種類 | 60種類 |
貴金属 | 3種類 | 2種類 |
株式指数 | 20種類 | 20種類 |
原油 | 2種類 | 2種類 |
仮想通貨 | 14種類 | 14種類 |
最低入金額 | 1万円 | 10万円 |
ボーナス | 無し | 無し |
最適な用途 | デイトレード | デイトレード スキャルピング |
Pureスプレッド口座の特徴
Pureスプレッド口座は、スプレッドが平凡な水準ではあるものの、取引手数料がかからない口座です。
他の海外FX業者でいうと「スタンダード口座」と同等の位置づけとなります。
また、最低入金額が1万円($100)からで、少額からFX取引を始められるのもPureスプレッド口座の魅力です。
- 少額から取引を始めたい人
- 手数料の無いシンプルな環境で取引したい人
Rawゼロ口座の特徴
Rawゼロ口座は、スプレッドが非常に狭く抑えられているかわりに、1lot(10万通貨)あたり$4の手数料が取られます。
1lotあたり$4を値幅に換算すると、およそ0.4pipsに相当するので、表示上のスプレッドに0.4pipsが上乗せされるイメージです。
また、最低入金額が10万円($1,000)からと高めに設定されていて、中・上級者を意識した口座であることが伺えます。
- 取引にかかるコストを少しでも抑えたい人
- 10万円($1,000)以上の資金がある人
- 取引手数料を経費計上して節税をねらいたい人
Pureスプレッド口座とRawゼロ口座の違い
Pureスプレッド口座とRawゼロ口座は何が違うのか、具体的に解説します。
取引方式の違い
Pureスプレッド口座とRawゼロ口座はどちらも、業者のディーラーを介せずに自動的に注文を裁く「NDD」(ノンディーリングデスク)という取引方式を採用しています。システムが自動的に注文を裁いているので、透明性が高いといわれています。
ちなみに、国内のFX業者の多くは「DD」(ディーリングデスク)方式で、注文をカバー先に流すかどうかは業者のディーラーが決めるので、実態はブラックボックスと言って良いでしょう。ディーラーの裁量が入っているぶん透明性が損なわれます。
NDDには「STP方式」と「ECN方式」の2種類があり、Pureスプレッド口座はSTP方式を採用しているのに対し、Rawゼロ口座はECN方式を採用していて、注文のさばき方に違いがあります。
Pureスプレッド口座で採用されている「STP方式」
STP方式は、FX業者側が複数のリクイディティプロバイダー(金融機関)から複数のレートを持ってきて、そのなかからトレーダーにとって最も条件の良いレートで約定させるという処理を行っています。そこへ、業者の利益となるスプレッドが上乗せされてレートが配信されます。
スプレッドに予め業者側の利益が含まれているため、ECN方式よりもスプレッドが広がってしまいますが、別途で手数料などが徴収されることがありません。取引コストが把握しやすいのはSTP方式のメリットです。
Rawゼロ口座で採用されている「ECN方式」
ECN方式は、注文をそのまま電子取引所へ流し、トレーダー同士の注文を直接マッチングさせることで約定する仕組みとなっています。流動性の高い通貨ペアでは約定スピードが速く、STP方式よりも透明性が高いため、プロのトレーダーはECNを好む傾向があるようです。
スプレッドに業者側の利益は含まれていないため、STP方式よりもスプレッドが狭くなっています。しかし、それでは業者は利益を得られないため、スプレッドとは別に「取引手数料」が発生します。
スプレッドの違い
取引方式については、実際のトレードにおいて差を実感できる場面は少ないでしょう。しかし、スプレッドと取引手数料の違いはトレードの成績に直結する要素なので、しっかり把握しておく必要があります。
まず、スプレッドについてですが、Pureスプレッド口座よりもRawゼロ口座のほうが総じてスプレッドが狭くなっています。なぜなら、Rawゼロ口座は市場に直接アクセスするECN方式をとっているため、ThreeTrader側の利益が上乗せされていないからです。
メジャーな通貨ペアの平均スプレッドを比較してみると、次のようになります。
銘柄 | Pureスプレッド | Rawゼロ |
---|---|---|
EURUSD | 0.5 pips | 0.0 pips |
USDJPY | 0.6 pips | 0.1 pips |
GBPUSD | 0.8 pips | 0.3 pips |
USDCAD | 0.8 pips | 0.3 pips |
USDCHF | 0.7 pips | 0.2 pips |
AUDUSD | 0.5 pips | 0.2 pips |
NZDUSD | 0.9 pips | 0.4 pips |
EURJPY | 0.7 pips | 0.2 pips |
GBPJPY | 1.3 pips | 0.8 pips |
AUDJPY | 1.0 pips | 0.3 pips |
XAUUSD | 1.3 pips | 0.8 pips |
取引手数料の違い
スプレッドとあわせて知っておきたいのが、取引手数料の違いです。
Pureスプレッド口座に取引手数料はありませんが、Rawゼロ口座では1lotにつき400円($4)の取引手数料が徴収されます。
上のスプレッド比較表を見ると、Rawゼロ口座のスプレッド狭さが際立ちますが、実際にはスプレッドとは別に取引手数料が発生するので、実質的な取引コストはもう少し高くなります。
取引手数料を加味したうえで、改めて実質スプレッドを比較してみると、次のようになります。
銘柄 | Pureスプレッド | Rawゼロ |
---|---|---|
EURUSD | 0.5 pips | 0.4 pips |
USDJPY | 0.6 pips | 0.5 pips |
GBPUSD | 0.8 pips | 0.7 pips |
USDCAD | 0.8 pips | 0.7 pips |
USDCHF | 0.7 pips | 0.6 pips |
AUDUSD | 0.5 pips | 0.6 pips |
NZDUSD | 0.9 pips | 0.8 pips |
EURJPY | 0.7 pips | 0.6 pips |
GBPJPY | 1.3 pips | 1.2 pips |
AUDJPY | 1.0 pips | 0.9 pips |
XAUUSD | 1.3 pips | 1.2 pips |
最低入金額の違い
Pureスプレッド口座は、最低1万円($100)から入金可能で、比較的少額からFX取引を始めることができます。
1万円と聞くと少なく思うかも知れませんが、ThreeTraderは最大レバレッジが500倍と高いため、例えばUSDJPY(米ドル/日本円)ペアでは最大45,000通貨のポジションを持てます。($1=110円と仮定した場合)
少ない資金でも大きなポジションを持つことができ、トレードスキル次第では短期間で大きな利益を狙えるのは、Pureスプレッドの大きな強みです。
対して、Rawゼロ口座の最低入金額は10万円($1,000)と、Pureスプレッド口座の10倍に設定されています。
少額から始めたい初心者トレーダーにはやや敬遠されがちですが、敷居が高いぶん、より低コストで取引が可能なので、ある程度資金に余裕があるトレーダーにはおすすめです。
Pureスプレッド口座とRawゼロ口座の共通点
最大レバレッジ500倍
Pureスプレッド口座もRawゼロ口座も、最大レバレッジは500倍に設定されています。
また、口座残高が増えるにつれてレバレッジが制限される業者が多いなか、ThreeTraderはどれほど口座残高が増えても最大500倍のレバレッジが維持されるので、数百万円・数千万円をまとめて預けたとしてもハイレバトレードを続けられます。
なお、リアル口座を作る際には、最大レバレッジを1倍・10倍・50倍・100倍・200倍・400倍・500倍の7段階から選べるため、意図的にレバレッジを引き下げてリスクコントロールすることも可能です。
多種多彩なFX通貨ペアとCFDを取引可能
ThreeTraderでは多種多様なFX通貨ペアとCFD商品を取引可能で、Pureスプレッド口座もRawゼロ口座も取り扱い銘柄に違いはありません。
- メジャー通貨ペア (7種類)
-
AUDUSD, EURUSD, GBPUSD, NZDUSD, USDCAD, USDCHF, USDJPY
- クロス円ペア (6種類)
-
AUDJPY, CADJPY, GBPJPY, CHFJPY, EURJPY, SGDJPY
- マイナーペア (47種類)
-
AUDCAD, AUDCHF, AUDNZD, CADCHF, AUDSGD, EURAUD, EURCAD, EURCHF, EURGBP, EURNZD, EURSGD, GBPAUD, GBPCHF, GBPCAD, GBPNZD, GBPSGD, NZDCAD, NZDCHF, NZDSGD, USDSGD, NZDJPY, EURHUF, AUDZAR, AUDCNH, EURHKD, EURCZK, USDZAR, EURCNH, NZDSEK, CHFZAR, CHFHUF, EURNOK, EURSEK, EURTRY, GBPNOK, GBPSEK, NOKSEK, USDCNH, USDCZK, USDDKK, USDHKD, USDMXN, USDHUF, USDNOK, USDSEK, USDTRY, USDRUB
取引プラットフォームはMT4一択
海外FXの多くは、業界のスタンダードであるMetaTrader 4(MT4)を採用していますが、最近は新バージョンのMetaTrader 5(MT5)を取り扱う業者も増えてきました。XM、HotForex、Exnessのように、MT4とMT5の両方を提供している業者が目立ちます。
そんななか、ThreeTraderで選べる取引プラットフォームはMetaTrader 4(MT4)のみで、MT5には非対応。MT5に使い慣れている方にとってはデメリットとなるでしょう。
口座の基軸通貨はJPYとUSDから選べる
Pureスプレッド口座もRawゼロ口座も、口座の基軸通貨はJPY(日本円)とUSD(米ドル)の2種類から選ぶことができます。
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