Exnessの取引方式には、Market Execution(マーケット・エグゼキューション)とInstant Execution(インスタント・エグゼキューション)の2種類があります。どちらも透明性の高いNDD(ノン・ディーリング・デスク)方式に違いありませんが、注文の裁き方が異なるため、それぞれの特性を理解して使い分けることが大切です。
この記事では、Market ExecutionとInstant Executionの違いや、どちらを選ぶべきかを解説します。
公式サイト:Exness:信頼のオンライン金融市場取引
ExnessのNDDには2種類ある
Exnessには4つの口座タイプが用意されており、プロ口座のみがInstant Execution、その他の口座はMarket Executionを採用しています。
口座タイプ | 取引方式 |
---|---|
スタンダード口座 | Market Execution |
ロースプレッド口座 | Market Execution |
ゼロ口座 | Market Execution |
プロ口座 | Instant Execution |
ではMarketとInstantは何が異なるのでしょう。次の章から詳しく解説します。
Market ExecutionとInstant Executionの違い
Market Executionの特徴
Market Execution(マーケット・エグゼキューション)は、FX業者が直接銀行やリクイディティプロバイダーへ注文を流す方式を指します。ECN方式の口座で採用されているのはこのMarket Executionです。
市場へ直接注文を流し、業者側は注文に手を付けないため、約定拒否が起こらないのがメリット。
その反面、流動性の低い銘柄・時間帯や市場の急変動時には、発注から約定までタイムラグが生じて、スリッページ(値滑り)が起こる可能性があります。
Exnessでは、スタンダード口座・ロースプレッド口座・ゼロ口座の3口座で、このMarket Executionが採用されています。
Instant Executionの特徴
Instant Execution(インスタント・エグゼキューション)は、FX業者が一旦注文を決済し、即座の注文を完結させる方式です。Instant(インスタント)は「即座に」という意味合いを持ちます。
トレーダーから寄せられた注文を相殺して、残った注文のみを銀行やリクイディティプロバイダーへ注文という方式で、原則としてトレーダーの注文が直接市場へ流れることはありません。トレーダー↔業者↔金融機関という構図となります。
注文・決済が瞬時に処理されるため、スリッページ(値滑り)はほとんど起こりません。その反面、市場が乱高下しているときや流動性が低いときに、約定拒否(リクオート)が起こって注文が流れない可能性があります。
Exnessでは、プロ口座のみMarket Executionを採用しています。
MarketとInstantどっちを選ぶべき?
Market ExecutionとInstant Executionは、どちらが良い・どちらが悪いと決めつけることはできず、それぞれの特性を理解してトレードスタイルに適したものを選ぶことが大切です。
それぞれの違いを完結にまとめると次のとおり。
Market Execution | Instant Execution | |
---|---|---|
スリッページ(値滑り) | 起こりやすい | ほぼ起こらない |
リクオート(約定拒否) | 起こらない | たまに起こる |
適したトレードスタイル | デイトレード スイングトレード EA運用 | スキャルピング |
Market Executionは、スリッページ(値滑り)が起こりやすい一方、リクオート(約定拒否)が起こらないため、確実に約定させたい場合に最適です。1pips未満の滑りなら許容できるデイトレードやスイングトレード、確実性が求められるEA運用には、Market Executionが向いています。
Instant Executionは、注文が即座に約定するため、スリッページ(値滑り)はほとんど起こりません。シビアなタイミングが求められるスキャルピングに最適です。ただ、相場環境によってはリクオート(約定拒否)が生じる可能性があるため、EA運用には向いていません。
取引方式から考えるExnessの口座タイプ選び

この記事ではMarket ExecutionとInstant Executionの違いについて詳しく解説してきました。Exnessの口座タイプを選ぶうえで、取引方式の違いは見逃せません。
約定速度が求められるスキャルピングには、Instant Executionを採用した「プロ口座」が最適です。スタンダード口座よりもスプレッドが狭く、約定もスピーディーで、サクサクと軽快に取引できます。
EA取引のように、リクオート(約定拒否)を防ぐべき場面では、Market Executionを採用した「ロースプレッド口座」または「ゼロ口座」が最適でしょう。いずれも、スプレッドはプロ口座と同等の狭さでありながら、リクオートが起こりません。
- スキャルピング:プロ口座
- EA運用:ロースプレッド口座・ゼロ口座
- デイ/スイングトレード:スタンダード口座
Exnessの口座タイプごとの特徴やそれぞれの違いについては、別記事「Exnessの口座タイプの選び方」をお読みください。
また、Exnessの評判や詳しいスペックについては、別記事「Exnessの評判・レビュー」にてまとめています。
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