海外FX業者Exness(エクスネス)は安全な業者なのか。
金融ライセンスや資金の保全方法、出金拒否の有無、取引の透明性など、多岐にわたって調べました。
公式サイト:Exness:信頼のオンライン金融市場取引
Exnessの運営会社と運営歴について

Exnessの運営会社は、セーシェルの法人のExness (SC) Ltd。登記上の住所はF20, 1st floor, Eden Plaza, Eden Island, Seychellesですが、運営実態はマレーシアやキプロス等のオフィスにあります。
本社オフィスはキプロス共和国にあり、マレーシアにもオフィスがあります。
従業員数は200名以上在籍しているようで、日本語サポートを担当する日本人スタッフも居ます。
設立は2008年で、既に10年以上が経過していて、XMTRADNGと同等の運営歴です。
金融ライセンスは取得している?
FX業者の信頼性をはかるうえで、重要な指針となるのが金融ライセンスです。
Exnessは世界各国の主だった金融ライセンスを取得していて、トレーダーの居住国によって管轄となる規制機関が異なります。
権威性のある英国金融行動監視機構(FCA)や、キプロス証券取引委員会(CySEC)のライセンスも取得しているので、信頼性はかなり高いといえるでしょう。
- Exness (SC) Ltd:セーシェル金融庁のライセンス(番号:SD025)
- Exness (Cy) Ltd:キプロス証券取引委員会のライセンス(番号:178/12)
- Exness (UK) Ltd:英国金融行動監視機構のライセンス(番号:730729)
- Exness ZA (PTY) Ltd:南アフリカ金融業界行為監督機構のライセンス(番号:51024)
- Exness (VG) Ltd:英国領ヴァージン諸島金融サービス委員会のライセンス(番号:2032226)
日本人が口座開設すると、セーシェル金融庁の規制が適用されます。
セーシェル金融庁のライセンスは、日本人の口座開設を認めており、比較的規制が緩いため高いレバレッジを提供することが許されています。

XMTradingやFXGTもセーシェルライセンスを取得しています!海外FXでは名の知れたライセンスですね
ざっくりまとめると、第三者の監視のもと返還が約束されているのが信託保全、そうでなければ分別管理となります。
トレーダーの資金はどのように保護される?信託保全はある?
Exnessでは、トレーダーの資金と会社の運転資金を別々に保管する「分別管理」を徹底しています。
しかし、信託保全は設けられていません。
FX業者の資金保全には、大きく分けて「分別管理」と「信託保全」の2種類があります。
「分別管理」は、FX業者自らのもと、運転資金と顧客資金を別々に管理する方法です。
海外FXではベーシックなこの方法ですが、第三者の監査が入っていないため、万が一業者が倒産した際に顧客の資金が返金されるとは限らず、万全を期しているとはいえません。
一方、「信託保全」は、顧客の資金を外部の金融機関(信託銀行など)に預けて、第三者の監視のもと保管する方法です。
業者が倒産した際にも、顧客の資金は受益者代理人を通じて返還されるため、業者に持ち逃げされる心配もありませんし、債権者に差し押さえられることもありません。



ざっくりまとめると、第三者の監視のもと返還が約束されているのが信託保全、そうでなければ分別管理となります
残念ながら、Exnessには信託保全が設けられていないため、預けたお金が回収できなくなるリスクがあります。
最悪失っても痛くない少額を振り込み、利益が出たらこまめに出金すれば、その危険性を限りなくゼロにできるでしょう。
もっとも、最大2,000倍のレバレッジを効かせられるExnessでは、少額でも大きなロットを取引できるため、多額の資金を振り込む必要性は薄いといえます。
出金拒否はある?
Exnessは過去に出金拒否を起こしたことがあるのか、ネット上の情報を頼りに調べてみましたが、それらしい報告は見受けられませんでした。
ただし、公式のヘルプページによると、以下のような場合には出金が拒否される場合があるとのこと。
- 口座所有者名義ではない口座との間で取引が行われている場合。
- 特定の決済サービスで、出金額が入金額よりも大きい場合。
- 取引を完了するための資金が不足している場合。
ゼロカットはある?追証は?
Exnessには強制ロスカットやマージンコールに他に、「ゼロカット」というシステムが設けられています。
ゼロカットとは、万が一にも口座残高がマイナスになってしまっても、そのマイナス分を業者側が補填してくれる制度です。
ハイレバレッジで取引を行っている際に、相場の急変動に巻き込まれて強制ロスカットが効かなかった場合、口座残高を超えるマイナスが発生してしまう可能性があります。
しかし、口座残高がマイナスになってしまっても、Exnessがゼロカットを適用して口座残高をマイナスからゼロに戻してくれます。
ゼロカットがあるExnessで取引していれば、どれほど大損を被ったとしても、その時に失うのは口座に入ってるお金だけ。
万が一残高がゼロ以下のマイナスになってしまっても、必ずゼロカットが適用され、追証が請求される心配がありません。


取引の透明性は?
Exnessでは、全ての口座においてNDD(ノン・ディーリング・デスク)という取引方式を採用しています。
NDD方式とは、ディーリングデスク(ディーラー)を通さない取引方式のことで、トレーダーの注文は業者のサーバー内で自動的に処理されます。
ディーラーの裁量が介在しないため、トレーダーにとって不利なレートで約定したり、業者によるストップ刈りが行われる心配が少なく、透明性と公平性が高い取引方式といえるでしょう。
ただし、Market ExecutionとInstant Executionの2種類の注文方式をとっていて、後者のInstantではごく稀に約定拒否(リクオート)が起こる可能性があるため注意が必要です。
- Market Executionの特徴
-
Market Execution(マーケット・エクスキューション)は、提携先のリクイディティプロバイダや銀行へ直接注文を流す方法です。
約定拒否(リクオート)は絶対に発生しない反面、注文が実際に流れるまでのラグによって値滑り(スリッページ)が起こることもあるので、シビアなタイミングが求められるスキャルピングには適していません。
- Instant Executionの特徴
-
Instant Execution(インスタント・エクスキューション)は、トレーダーの注文を業者側が一旦を呑んで、それとほぼ同時に提携先のリクイディティプロバイダや銀行へ注文を出す方法です。
注文した時点で即座に約定するのがメリットですが、あまりにも急な価格変動の際には約定拒否(リクオート)が起こる可能性があるため、確実に約定させたいときはMarket Executionのほうが有利です。


また、公式サイトでは通貨ペアごとのティック(値動き)履歴を公開していたり、取引量やアクティブトレーダー数に関する情報を公開しているなど、情報開示に積極的です。
FPAでの評判は?
世界最大の規模を誇る海外FXの口コミサイト「ForexPeaceArmy」での評判を調べてみました。2021年4月4日現在の評価は、星5つ中3.119点、484件のレビューが寄せられています。
業者名 | 評価 |
---|---|
Exness | 3.119 (484件) |
XM | 3.019 (642件) |
Titan FX | 3.015 (3件) |
Tradeview | 4.160 (131件) |
AXIORY | 3.358 (35件) |
XMやTitan FXとほぼ同等の評価なので、平凡な水準といえるでしょう。
まとめ:Exnessは信頼性の高い中堅ブローカー


この記事では、Exnessの信頼性や安全性について様々な角度から検証してきました。
権威性の高いイギリスやキプロスの金融ライセンスを取得しており、一定の信頼性があるといえるでしょう。
取引方式に関しても、完全自動にNDD(ノン・ディーリング・デスク)方式を採用しており、ディーラーの裁量が入らない透明性の高い環境で取引できます。
ただし、資金の保全方法に関しては及第点。信託保全は導入されておらず、分別管理にとどまっているため、多額の資金を預けるのはおすすめできません。
万が一無くなっても痛くない程度の額を預けて、Exness特有のハイレバレッジで取引するのが好ましいでしょう。
Exnessのメリット・デメリットや具体的なスペックについて知りたい方は、別記事「Exnessの評判・レビュー」をお読みください。


コメント